紺碧の海、空、アズレージョ。ポルトガルを表す色
どこに行っても青さが印象的なポルトガル。雲ひとつない空、その下にきらめく大西洋、そして美しいアズレージョ。アズレージョとは、ポストガル語で「タイル」を意味する。かつて海洋国家として栄えたことに誇りをもつ人々の気持ちが、この美しい青の世界に込められているようだ。
アズレージョの絵物語
リスボンの街角から展望台、ホテルのテーブルまで至るところで出会える青いアズレージョ。絵柄は風景画や神話、寓話、植物から動物まで登場する。まるで散歩をしながら青い絵物語を読んでいる気分。文字がないぶん、ポルトガル語が分からなくても問題なく堪能できるのがうれしかったり。歴史も絵の楽しさも感じる芸術。
ポルトガルのいわし愛
いわし祭りがあるポルトガルは、お土産屋さんでもこれでもかという程いわしグッズが溢れている。いわしのタイル、エプロン、マグネット、器、キーホルダー。どれもハンドメイド感があふれ、作家の個性といわし愛を感じる。道路のアートにもいわしらしき魚の立体作品を発見。そしてなんといわしの缶詰専門店まで。まるでチョコレートショップのような出で立ちでおしゃれなのがまた新鮮。いわし祭りはリスボンにて毎年6月12日開催。
ポルトガルのリアルボイス
青色が好きだというリスボン在住のジョアンナさんは、リスボン大学で数学を学んでいる。「ポルトガルは人が穏やかで、ストレスをためている人はいないですね」と話してくれた。「それって実はすごいことだよね」と返すと「はい。でも本当です。海もあって田舎も近くて気候もよくて、怒る必要がないです」
なるほど。ストレスフリー大国、ポルトガル。
空も海もつながっている
リスボンから少し足を伸ばしてオビドスやナザレ、シントラといった街へ行くとまたそこでも青の世界が広がっている。嫌いな人がほとんどいないと言われる青。それはどの国にいても、空を見れば家族や大切な人が見ている空と繋がっているのだという、幸福感があるからじゃないだろうか。そして海を見れば、その昔、先人達が船に乗ってこの海の向こうへ進出していった大航海時代の輝きに想いを馳せることができる。ポルトガルワインを片手に、海岸沿いで酔いしれることができるのが、青に包まれたポルトガルの穏やかな味わいなのだ。
リスボン、ナザレの記事は別途記載
場所
ナザレ、サンタルジア展望台、リスボン、アルファマ地区、ペスターナパレスホテル、シアード、テージョ川、シントラ、Pousada Cascais Hotel